【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「こんなに幸せだと、明日が来るのが怖い」
明希ちゃんのなにかをこらえたような声が、私の胸を切なく締めつける。
私はそっと明希ちゃんの後頭部をぽんぽんと優しく撫でた。
それなら──。
「私が、明日の明希ちゃんを今日より幸せにする」
だから、怖がることなんてないよ。
できるだけ明希ちゃんの胸に逸れることなく届くようにと、一文字一文字を大切に紡げば。
「……ほんと、君には敵わないな」
笑みを含んだような、鼻にかかった声が返ってくる。