【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。


〝ファン一号くん〟のことを聞いた時だって、明希ちゃんは明確な答えをくれない。


だから私は、わざとそれ以上首を突っ込まなかった。

明希ちゃんが私の前に引いた、明確な線を認識していたから。


幸せな夢の後、目が覚めたら隣にはもういない。

それが明希ちゃんだった。


もしもこれ以上踏み込んでしまったら。

明希ちゃんはもう今までのように笑いかけてくれなくなってしまうのだろうか。

心地がいい今の関係は崩れてしまうのだろうか。


それは……嫌だ。


「うん、分かった」


私が出した答えは、〝これ以上踏み込まない〟だった。


私にはやっぱり勇気が出ない。

明希ちゃんが、大切な人が、離れていってしまうかもしれない行為はできない。

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