【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「なにそれ。めちゃくちゃ萌える」
「う、やめて」
「ていうか、いいね、さりげなくうなじが見えて。
だいぶそそられるなー」
「……っ、ばか」
変態発言をかます明希ちゃんを、顔を赤くして睨みつければ、明希ちゃんはへらりと笑う。
「はは、ごめんごめん。
でもさ、俺のこと考えてくれたんでしょ?
前回デートした時は大くんの代わりだったけど、今日のヒロは俺だけのものって実感するよね、そういうの」
明希ちゃんがそう言って、私の宙ぶらりんだった左手をひょいと掬うように握る。
ああ、ずるい。
明希ちゃんは私の心を騒がせる天才だと思う。