【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
日曜日ということもあり、目の前を絶え間なく人々が歩いていく。
だけどその中に、待ち人の姿はいくら目で探しても見当たらなくて。
そしていよいよ、17時になった。
4時間待ったけれど、ついに明希ちゃんが訪れることも、連絡が来ることもなかった。
……もう、きっと明希ちゃんは来ない。
裏切られたような気持ちに襲われて、ひどく締めつけられた心を抱きながら、帰路につく。
どうして? 明希ちゃん……。
冷たい風が、容赦なく身も心も冷やしていく。
手がかじかんでスマホをいじれないから、帰ったら明希ちゃんに連絡しよう。
でも、なんて連絡したらいいのだろう。
重い足を引きずり、曲がり角を曲がった、その時。
前方から、北風に乗って話し声が聞こえてきた。
足元のコンクリートを映していた視線を、何気なくあげてみれば、数メートル先のコンビニ前で3人ほどの男女が話をしている。
その中に、彼はいた。
生垣に軽く腰掛け、女子ふたりと楽しそうに話し込んでいる彼が。