【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「どうやら神様は、」
翌日も明希ちゃんは目を覚まさなかった。
翌々日の朝。
昨日一昨日と泣き腫らした瞼が、まだ重い。
寝起きはいつもスッキリしているのに、頭が動くことを拒否している。
明希ちゃんのことを考えると、夜も眠れず、気づけば窓から日が差し込んでいた。
布団に入ったままぼんやりと天井を見つめ、枕元に置いたスマホをそちらには目もくれず手に取る。
そして時間を確認しようとして、ディスプレイに並んだ文字に視線を走らせた私は、その途端バッと目を見開いた。
思わずスマホに視線を釘づけにしたまま布団をはねのけ、上体を起こす。
それは、昨日の19時頃届いていた虎太郎さんからのメッセージ。
『明希が目を覚まし、退院することになった』
元々スマホをよく使う方ではないことに加え、マナーモードにしていたから、着信に気づかなかった。
そしてたった今着信したばかりのメッセージは、さらに私を驚かせた。
『明希が昨日のことを覚えているらしい。
記憶障害が治った。
今日から学校に行くと言っている』