【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「告白大会?」
長期休暇の前、放課後の全校集会の後に必ずあるのが告白大会。
ここで両想いになったふたりは幸せになれるというジンクスがある。
でもそれが一体どうしたのだろうとキョトンとしていると、加代子ちゃんがぐいっと顔を寄せてさらに詰め寄った。
「弘中先輩と小林唯が、告白大会に!」
「え……?」
突然の衝撃に思わず目を見張った、その時。
「明希くんと唯ちゃんが復縁だって!」
「えー! やっぱり元カノに落ち着くの!?」
「せっかくアンドロイドちゃんと別れたと思ったのに、超ショックなんだけどーっ!」
廊下を歩いて行く女子たちの声が聞こえて、にわかに背筋が凍りつく。
明希ちゃんが……。
思わずガタンと音を立てて立ち上がり、そしてそのまま教室を駆け出していた。
人がまばらになった廊下を、脇目も振らずに全速力で駆け抜ける。
「未紘……!」
私を呼ぶ加代子ちゃんの声と走る足音が追ってくる。
だけど立ち止まれなかった。
嫌な黒い感情が、私を掴んで離してくれなかった。