【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
中庭に着くと、すでに野次馬の生徒たちが集まっていた。
その中心にいるのは、小林先輩と──明希ちゃん。
「明希ちゃん、いつもありがとう」
小林先輩が恥ずかしそうに一言そう言えば、途端にまわりから囃し立てるような声が上がる。
嘘であってほしいのに、人だかりの向こうにいるのは見慣れたミルクティー色の髪をした後ろ姿。
なにも聞こえない。
目の前が真っ暗だ。
すべての感覚が無になる。
それはまるで、現実世界すべてが、私の存在を拒んで追い出そうとしているようで。
……うそだ……。
明希ちゃんが、別の女の人と……。