【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
もう話すことも、あの笑顔を向けてくれることもなくなってしまうの……?
好きだよ、好きだよ。
こんなに好きなのに、想いを伝えることさえできなかった。
諦めることなんて、できるはずもないほど膨らんでしまったこの想いは、一体どうすればいいと言うのだろう。
そして必死に毎日を繋いでくれた明希ちゃんの気持ちを思うと、心が焼かれたようにヒリヒリする。
その思いを繋げることができなくて、ごめんなさい。
悔しくて不甲斐なくてつらくて悲しくて。
次から次へと押し寄せる感情に胸が張り裂けそうになって、嗚咽を漏らしていた、その時。
──多分、泣きじゃくっていたから気づかなかった。
教室にだれかが入ってきて、すぐ後ろまで迫ってきていたことに。
後ろから伸びてきた二本の手が、突然私の顔の横を通って、窓ガラスにドンと音を立ててぶつかった。
「……っ」
「見つけた」
息をのんだ私に降りかかった、あの声。
うそだ、どうして……。
「弘中、さん……」
私を囲うようにして背後に立つ明希ちゃんは、走ってきたのか、息を切らしていて。