【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
第2章◇幼なじみと偽彼
「宝物にする」
生まれてはじめて、彼氏が、できた。偽物の。
ピピピピピとけたたましく鳴り響くスマホのアラーム音に、私はぱちりと目を覚ました。
朝に強い覚醒した頭で、枕元にあるスマホを探す。
やがてシーツをかきわけていた手のひらが、スマホの感触を探し当てた。
顔の上に持ってきて、騒がしく喚きたてているアラームを止める。
と、一件のメッセージの着信に気づいた。
差出人の欄に表示される名前は──明希ちゃん。