【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
距離を置きたい。
そう思っているときに限って。
『昼、大丈夫だった?
放課後、いつもの場所に来てほしい』
タイミングが悪すぎる明希ちゃんからのメッセージに、私は教室の席に座りスマホを持ったまま、表情を固めていた。
お昼に姿を見せなかったことを心配しているような文面。
そして、まさかの呼び出し。
明希ちゃん、私の心でも読んでいるのだろうか。
先に、しばらく会えないとメッセージを入れるべきだった。
こうして誘われてしまうと、断る理由を見つける方が面倒だ。
とりあえず行くだけ行って、さっさと帰ってきてしまおう。
人に期待なんてしない。流されないようにしていればいい。
そう固く心に決め、帰る支度をすると、私はスクールバッグを肩にかけて教室を後にした。