【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
尚も無言でこちらを睨みつけてくる銀髪男。
私も無言で彼を見つめる。
ゴゴゴゴ……と地響きでも聞こえてきそうな、無言の見つめ合いをしていると。
「……あんた、明希の彼女か?」
不意に、その顔にぴったりの低い声で、銀髪男がぴんと糸の張った静寂を破った。
どう答えたらいいのか、瞬間的に頭の中で最適な答えを導きだそうとした、その時。
「偽の、だけどね」
突然背後から第三者の声が聞こえてきて、振り返れば、ドアに背をもたれるようにして明希ちゃんが立っていた。
「明希ちゃん」