【完】今日も明日も、俺はキミを好きになる。
「ふたりともクールだなー。
まったく入るタイミングがなかったんだけど、俺」
茶化すように言いながら、明希ちゃんが銀髪男の横に立ち、私に向き直った。
「改めて紹介するね。
こいつは、幼なじみの獅堂 虎太郎 (しどう こたろう)。
俺はコタって呼んでる」
幼なじみ、だったのか。
ということは、明希ちゃんと同じく2つ先輩だ。
モデルみたいに華やかな明希ちゃんと、いかつくていかにもヤンキーって感じの彼は、並んでいるのを目の当たりにしてもまったく接点がなさそうに見える。
「獅堂、さん」
「虎太郎でいい」
次に明希ちゃんは、虎太郎さんの方に向き合った。
「それで、この子が高垣未紘ちゃん。
さっきも言ったけど、付き合ってることになってる」
「……よろしく、高垣」
「よろしくお願いします」
ぎこちなくも挨拶を交わすと、明希ちゃんがなにか企んでるような笑みを向けてきた。
「挨拶も済んだところで、ヒロ、このあと時間ある?」
「え?」
「ヒロに会わせたい人がいるんだけど」