君を想って
明希が倒れた日からちょうど三ヶ月の日、仕事が早くおわり、いつもの様に病院にいくと病室で明希は泣いていた。
明希は僕に気づくと顔を隠すように涙を拭いた。
「あれ、今日はいつもより早いね。会社早くおわったの?」
少し涙声で明希はそう言った。
「うん、いつもより早く仕事が片付いたから」
僕は明希が泣いていたことには触れずいつものように会話を始めた。
今にも消えそうな明希の言葉は以前のような力強さは無かった。
面会終了の時間が近づき時計を見て時間を確認していると、
「あのね誠一、本当は私死ぬのすごく怖いの。もっと、ずっと誠一といたい。生きていたい」
僕はそっと明希を抱きしめた。
これが明希から聞いた最初で最後の弱音だった。
次の日明希は死んだ。
何度か面識のあった明希の両親には、
「最後まで一緒にいてくれてありがとう。あの子私たちといる時ずっとあなたの事を話していたのよ」
と感謝された。
「あと、これはあの子が自分が死んだら渡してほしいと手紙を預かったの。」
「ありがとうございます」
そう言って明希からの手紙をもらった。
それから葬儀が終わり部屋に戻って思い切り泣いた。
明希の前では泣かないと決めていたから、ずっと我慢していた涙が枯れ果てるまで泣いた。
手紙を見ることはできなかった。
明希は僕に気づくと顔を隠すように涙を拭いた。
「あれ、今日はいつもより早いね。会社早くおわったの?」
少し涙声で明希はそう言った。
「うん、いつもより早く仕事が片付いたから」
僕は明希が泣いていたことには触れずいつものように会話を始めた。
今にも消えそうな明希の言葉は以前のような力強さは無かった。
面会終了の時間が近づき時計を見て時間を確認していると、
「あのね誠一、本当は私死ぬのすごく怖いの。もっと、ずっと誠一といたい。生きていたい」
僕はそっと明希を抱きしめた。
これが明希から聞いた最初で最後の弱音だった。
次の日明希は死んだ。
何度か面識のあった明希の両親には、
「最後まで一緒にいてくれてありがとう。あの子私たちといる時ずっとあなたの事を話していたのよ」
と感謝された。
「あと、これはあの子が自分が死んだら渡してほしいと手紙を預かったの。」
「ありがとうございます」
そう言って明希からの手紙をもらった。
それから葬儀が終わり部屋に戻って思い切り泣いた。
明希の前では泣かないと決めていたから、ずっと我慢していた涙が枯れ果てるまで泣いた。
手紙を見ることはできなかった。