今から君に告白します
「膝の調子はどう?」
先輩のゲームを座りながら観戦していると、隣に座っていた加藤 理沙が問うた。
頭に掛けたタオル越しに理沙を見て口を開く。
『全然、大丈夫だよ』
そう笑顔を向けると、ほっと息を吐き良かったと言いながら彼女も笑顔を浮かべた。
「県大会頑張ろうね」
私はその言葉に小さく頷き、ボトルを持って立ち上がる。
『スポドリ終わったから水入れてくるね』
体育館に響き渡るバッシュ音を尻目に、私は逃げるようにその場を後にした。