~白の初恋~ 少し番外編追加しました。
龍が歯磨きを終えてリビングに戻ってくると、ソファーで澪が座って待っていた。
「おい、行くぞ。」
「はーい。」
龍が先に寝室に入り、澪も龍に続いて入る。
「ん。」
龍が布団をめくり、澪の寝る場所を空けてくれる。
「お邪魔します・・・。」
「ははっ。お邪魔しますって何だよ。
明日も早いからもう寝るぞ。」
「うん!おやすみ。」
(そうだよね。もう1時過ぎてるしね。明日も早いんだから寝るよね!)
「・・・おう。明日、起こせよ。」
「ふふっ。どうやって起こしてやろうかな。」
「普通に起こせよ。クソ女。」
「起こして下さいでしょ。クソ男。」
「・・・おやすみ。」
「うん。」
2人、微笑みあって寝る。龍は腕枕をしてくれた。
抱き締めたり、キスもしなかったけれど、澪は幸せな気持ちで眠りについた。
(あんなにガチガチに固まって、俺が寝るって言った瞬間にあんなに安心した顔されたらなー。
・・・もし、コイツが嫌がったり、泣いたりしたら・・・。
・・・俺・・・。できねぇな。手なんか出せねぇ。・・・コイツだけは離したくねぇ。)
眠った澪を、龍はそっと抱き締めた────。