～白の初恋～ 少し番外編追加しました。

｢澪ちゃん。それは違うと思うよ。｣

少しぼやけた視界に華の優しい笑顔が映る。

｢龍くんはさ、澪ちゃんが何もかも男の人の経験が無いことなんて分かってて澪ちゃんと付き合ったんでしょ？龍くんの気持ちは分からないけどさ、澪ちゃんが初めてだって分かってるから、触れてこないんじゃないかな？｣

｢･･･え？｣

｢初めてって色々不安だし怖いでしょ？だから、そんな思い、澪ちゃんにさせたくないんじゃないかな？｣

｢･･････。｣

｢私はね。澪ちゃんも知ってるけど、私も竜也くんが初めての人だったでしょ？
最初って何も分からないから、怖いとか痛いのかなとか、凄い不安だったの。
でもそうなった時に、私が初めてだって言ったら竜也くんは、何も言わずに我慢してくれたの。
私は竜也くんのことが大好きだし、竜也くん以外とか考えられないから、大好きだからって言って自分からキスしちゃったよ。｣

あははと笑って話す華。

(好きだから、嫌な思いさせたくないから、なんて考えた事なかった･･･。)