マリッジコンプレックス
「ね、秋絵さん

もうここ出て飲み直しません?

どうせ、女のが会費も安かったし、いい男がいないのもわかったし」




ため息混じりにそう言うと、秋絵さんも賛成と笑いながら、飲み終えたグラスをテーブルに置いた。




「今度はどんなのがいいですかね?

趣味コンとか街コンとかいろいろあるみたいですよ?」




出口に向かって歩き出しながら、秋絵さんにそう聞いてみる。




「そうだなぁ、外でとかも面白いかもね?

アウトドア的な」




もうここには未練がないとばかりに、私たちは次に参加する婚活の場について、盛り上がる。
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