マリッジコンプレックス
そんな私たちを野郎共は、バカにしたようにチラチラと見ていた。


悪いけど、こっちが願い下げなんだから!


せいぜいバカな女に騙されるがいい。


私と秋絵さんはうさんくさいこの会場を、なんの未練もなく後にした。


まだ婚活は始まったばかり。


今回は外れだったけど、いつか素敵な男性と巡り会うことが出来るはずだ。


季節は夏本番。


開放的になるにはちょうどいいタイミングかもしれない。




「ビール飲みたいですね?」




「おっ、いいね!」




すっかりさっきのパーティーのことは頭から追いやって、私たちは近くにあるビアガーデンへと意気揚々と向かった。

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