マリッジコンプレックス
趣味……といって思い出す。


昼間の塁からのライン。


私たちが仲良くなったきっかけは、まさに趣味が一緒だったからだ。


いまだに誘ってくるってことは、一緒に行く相手もいないんだろう。


そう思うとどこかでホッとしてる自分がいた。


そう、秋絵さんの言うとおり、私は諦められてなんかいない。


だから誰にも目がいかないんだ。


そう認めて項垂れる私に、秋絵さんはもうそれ以上なにも言わなかった。

< 44 / 74 >

この作品をシェア

pagetop