マリッジコンプレックス




「お前さぁ、そこまでして結婚したいわけ?好きでもない男でも、そこそこの条件合えばいいんだ」




若干、呆れた顔をしてこっちを見る塁に再び怒りがふつふつと湧いてくる。


お前がそれを言うか!


私だって本当なら好きな人と結婚したいけど、無理だってわかったからこうしていろんなこと妥協して頑張って相手見つけてるのに。




「その好きでもない男と死ぬまで一緒にいるとか、お前考えられる?その男のために飯作って、子供産んで?それって楽しいの?」




なんで、そんなこと言われなきゃなんないの?


だったらあんたが結婚してよ!


そう口に出しそうになって唇を噛み締めた。


だってそんなこと言ってもみじめになるだけだ。


結婚する気も彼女にする気もない塁にとって、私なんかただのひまつぶしの相手なんだから。
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