【完】真昼の太陽
閉じていた目を開けると。
床で気絶している男たちがいた。
……なに、起きたの。
「お前何考えてるんだ!!」
私の方を掴んで目線を無理やり合わせられる。
目が合った少年は。
それは綺麗な、赤色の髪の毛。
灼熱の炎のような。
濃い、深い、赤。
「おい、これ着ろ。」
そういって渡された上着を無理やりはおらされる。
っていうか、この状況なに。
「立てるか?」
そう言われてこくりと頷くと。
支えてもらいながらゆっくりと立ち上がった。
震えていないと思っていた身体は。
実は震えていたみたいで。
立ってみると足ががくがくしていた。
……情けない。
怖いって感じるなんて。
怖いなんて、思う資格すらないのに。
立ってみると助けてくれた少年とそう身長が変わらなくて。
むしろ私の方が大きいかもって思うくらいだった。
「お前名前は?」
「……。」