【完】真昼の太陽

そんな嘘の笑顔で固められた。
偽りだらけの関係。
家族なんてもの、いらない。
引き取り手なんて、存在しなくていい。


私を受け入れなくていい。


2年ある。
卒業したら就職して。
一人暮らしする。
家族なんてもの作らなくても。
ひとりで生きていける。
それを証明してみせる。


家族なんて言葉。
大嫌いだ。
嫌悪感で、吐き気がする。


施設にも、外にも、学校にも。
私の居場所なんてなくて。
存在意義を見いだせない毎日。
なんで私は生きているんだろうか。
法なんて煩わしいもの取っ払って。
死んでしまえたらいいのに。


その日は眠れなかった。
10年以上共に過ごした人にさえ。
いらないと言われた日は。
どうやっても寝付くことはできなかった。




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