【完】真昼の太陽
御影様って、みんなあいつの事知ってるの?
あいつに話しかけられるのが偉い事なの?
……御影組ってそんなにすごいわけ。
そんな目立つ奴に話しかけられるなんて。
本当最悪。
昨日、あんなことさえなければ。
昨日の強姦魔達を恨めしく感じた。
その日の学校は散々なものだった。
休み時間の度に御影が押し掛けてきて。
おかげで校内を走り回るはめになった。
昼食の時間も執拗に探しに回られて。
ろくに食事すらできなかった。
終礼が終わるとともに私は学校を飛び出した。
こんなに走ったのいつ振りだろう。
……誰かと話したのも久しぶりだった。
やっぱりいいものじゃなかった。
ひとりが、いちばんだ。
一心不乱に走って、いつもの繁華街へやってきた。
定位置変えようかな。
少し行った所のコンビニにしよう。
そう思って足を踏み入れた時。
後ろから肩を掴まれた。
昨日の事もあってか身体が敏感で。
乗せられた手を払うように後ろを振り向いた。
「そんなに嫌がらなくたっていいだろ?」
「なんでっ。」