【完】真昼の太陽
里親の話だろうか。
また断らなくちゃいけない。
またか、ってため息をつかれる瞬間はあまり好きじゃない。
これから起きることに内心ため息をつきつつ。
言われるがままにリビングに足を運んだ。


催促されて椅子に腰を下ろす。
私が座った向かい側に施設長が腰を下ろした。


「真昼ちゃんに話があるんだけど。」


「……なんですか。」


「実は。今度新しい入所希望者の子が来るんだけど。ほら、施設の部屋今満室でしょ?空きがないの。それで、その。真昼ちゃんもういちばん上だからその……ねっ。」


ああ、そういうことか。
要は。
出ていけって言いたいのか。


あと2年も待っていられないから。
今すぐ出ていってほしい。


そういうことですよね。施設長。
私、そんなに邪魔だったんですね。


「私、ここ出ます。」


「えっ、でも里親とか……」


「実はバイトしていて。お金結構たまってるんです。アパートとか探したりもしていて。保証人、バイト先の店長がなってくれるみたいで。だから、全然大丈夫ですよ。」




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