【完】真昼の太陽
「でもその子。真夜のものでもないでしょ?」
「……っ。」
苦りをつぶしたような顔をした真夜は。
反論の余地がないのか。
押し黙ってしまった。
「まあ今日の所は僕が引くよ。」
「もうこいつに関わるな!」
「またね、真昼ちゃん。」
「おい!待て、朝日!!」
真夜の引きとめに耳をかさず。
手を振って朝日さんは去っていった。
朝日さんの姿が見えなくなると。
真夜は私を抱きしめる腕の力を緩めた。
「真昼、怪我してないか?」
「してないけど。」
「あいつになにかされたりしたか?」
「なんであんたがここにいるのよ。」
「お前がこんな所まで来るからだろうが!」
「ストーカーみたいについてこないでよ!」
「ここがどんな所か分かって言ってんのかよ!!!」