【完】真昼の太陽

なんで私が責められないといけないんだろう。
どんどんみんなが居場所を奪っていくのに。
どうして私ばかりが、失っていくんだろう。


「聞いてるのか、真昼。」


「その名前で呼ばないで!!」


「っ……!?」


「うるさい!私に指図しないで!!
 何も知らない癖に偉そうなこと言うな!!
 帰る場所なんてどこにもないのに!
 私の居場所を奪って行かないでよ!!」


我慢の限界だった。
体力も精神も限界で。
今こんなにも責められて。
キャパオーバーだった。


「なら、助けてって言えばいいだろ!!」


「っ…………れに。」


「あ?」


「……誰に、言えばいいのよ。」


学校に助けてくれる友人も先生もいない。
施設の人には見限られて、邪魔者扱い。
唯一居場所になっていた繁華街も。
あんたが、出入り禁止にした。


助けてくれる人も、いていいと言ってくれる場所も。
どこにもない。
そんな私が、誰に助けを求めればいいのよ。


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