サクラサク~恋の蕾、花が咲く時。~
第20章 人生最高の日
そして…。
優真の家にて。
ジリリリリ…
優真side
「あ゛ぁーっ
や、ヤバイ
遅刻するっっっ!」
七海が
式の日までは実家で
過ごすということで
家には俺、優真しかいない。
で、今日は大切な日。
しかし…
遅刻しそうな俺。
それ故に
俺は全力で走っている。
♪~[着信音]
「はい、もしもしっ!」
「ん、声デカすぎよっ。」
「ごめんっ!
けど俺、今急いで
向かってるからさ!」
「向かってるってどこへ?」
「どこって
七海の実家に
決まってるでしょ!」
「たしかに挨拶の日は
今日ではあるけど…
来るのは15時って
約束でしょっ?」
「え、だから
俺いま急いで向かって…」
「今まだ10時だけど?」
「えっ?…あ゛っ」
自分の時計を
よーくみると…
針が3時で止まっていた。
「俺の時計…止まってた」
「優真ってば
そそっかしいわねぇ」
「ごめんごめん。
てか、七海の
電話のタイミングも
上手いことかかってきたんだもん」
「それは昨日、優真が
一応電話かけて
起こしてほしいって
言ってたからじゃないの。」
「あ…そういえば
そうでした」
「優真には
やっぱり私がついてて
あげなきゃだめね。」