サクラサク~恋の蕾、花が咲く時。~



そして
あっという間に夜。




俺たちは
観覧車に乗った。




「やっぱり…
ここからの景色は
綺麗だよね。」


「うん…。」




手が触れ合って
お互い照れつつも
見つめあい
どちらからともなく
キスをした。








「ねぇ、ゆりな?」




「んっ?」




「昔、俺がここでゆりなに
指輪プレゼントしたの
…覚えてる?」




「もちろん、覚えてるわよ。
それに今もつけてるものっ」



そういって
右手の指輪をみせた。



「ゆりな…ごめんね?」




「えっ、どうして謝るの?」



「俺、ゆりなのこと
ずっと待たせちゃったから。
だから…ごめんね?」




「久也、謝らないでっ?
私、ずっと待つからって
言ったんだもの…。

だから…
謝らないでいいんだよっ?」




「ゆりな…優しいね」


ぎゅっ



「んっ」




「俺…今日ゆりなに
どうしても
伝えたいことがあるんだ。
このまま…きいてくれる?」




「ぅん、」



「…ゆりな。
今まで待たせてごめん。

ゆりなを待たせた分
俺、絶対幸せにするから。
ゆりな…。
俺と結婚してください。」




「っ…(泣)…はぃ。」




そして
今日は一泊してから
帰ることにした。

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