天使は金の瞳で毒を盛る
「いらっしゃい」
兄が声をかける。
「…どこのチャラいのが入ってきたかと思ったぞ」
「そういうこと言われるのは心外ですね」
鬼塚の言葉に四条榛瑠は言い返しながら、一花の頭に置かれた手を躊躇なくどかした。
「そんなにジャリジャリつけてよく言う。ちょっとびっくりしたわ」
鬼塚はとりあえず大人しく手を引っ込めながら言う。
「一度帰宅したので。普段仕様です」
四条は黒のパンツに黒いジャケットを着て、ピアスやらネックレスやら指輪までしていた。また似合うから、からかうのも難しい。
「何にします?」
一花の横に座ったソイツに店の主人である兄が聞く。
「日本酒詳しくないのでお任せします」
「辛口でいい?」
四条が頷く。鬼塚は自分の酒に口をつけながら聞いてみた。
「普段は何飲むんだ?」
「ワインかな。でも、必要がなければ飲みませんね。人と会った時くらいです」
「そうなのか?まあ、俺も普段はビールだけどよ。弱いわけじゃないんだろ?」
「弱くはないと思いますけどね。それでも、酒が入るといろいろ効率が落ちるので」
そう言いながらでてきた酒をふつうに飲んでいる。効率って、こいつ、いつも何やってんだか。
「ここ、よくわかったな」
「わかりますよ」
四条は簡潔に答えた。そうだろうな、と鬼塚も思う。
「…いい店ですね」
「どうも。昼間は酒屋なんだけどな。俺の実家。兄貴が継いでこのスペース作ってさ」
兄が声をかける。
「…どこのチャラいのが入ってきたかと思ったぞ」
「そういうこと言われるのは心外ですね」
鬼塚の言葉に四条榛瑠は言い返しながら、一花の頭に置かれた手を躊躇なくどかした。
「そんなにジャリジャリつけてよく言う。ちょっとびっくりしたわ」
鬼塚はとりあえず大人しく手を引っ込めながら言う。
「一度帰宅したので。普段仕様です」
四条は黒のパンツに黒いジャケットを着て、ピアスやらネックレスやら指輪までしていた。また似合うから、からかうのも難しい。
「何にします?」
一花の横に座ったソイツに店の主人である兄が聞く。
「日本酒詳しくないのでお任せします」
「辛口でいい?」
四条が頷く。鬼塚は自分の酒に口をつけながら聞いてみた。
「普段は何飲むんだ?」
「ワインかな。でも、必要がなければ飲みませんね。人と会った時くらいです」
「そうなのか?まあ、俺も普段はビールだけどよ。弱いわけじゃないんだろ?」
「弱くはないと思いますけどね。それでも、酒が入るといろいろ効率が落ちるので」
そう言いながらでてきた酒をふつうに飲んでいる。効率って、こいつ、いつも何やってんだか。
「ここ、よくわかったな」
「わかりますよ」
四条は簡潔に答えた。そうだろうな、と鬼塚も思う。
「…いい店ですね」
「どうも。昼間は酒屋なんだけどな。俺の実家。兄貴が継いでこのスペース作ってさ」