天使は金の瞳で毒を盛る
「そういえば、榛瑠ってどこに配属になるの?やっぱり秘書課よね?」

お父様のもとで働くならそこが一番いいはずだ。秘書課ならフロアも違うし顔を合わせることも少なくて済む。

「違います」

「?」

「国際事業部です」

私は一瞬、意味がわからなかった。ぼけっとして、榛瑠を見上げる。

「課長として配属になります。…あなたの直属の上司ですね。よろしく、勅使川原一花さん」

榛瑠が私を見下ろして言った。

…神さま!じゃない、お父様!どういうことですか!

その時、榛瑠の口の端がわずかに上がっているのに気がついた。











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