実話『それでも、アタシは生きる』~消えた記憶~


「しゅん、アタシ仕事

辞めなきゃダメかな?」



『は?お前なにいってんの?』


しゅんの口調が強くなる。



『俺はなぁー、お前が

他の男と話してるのなんて

嫌なんだよ!!!

毎日どんな思いをして
家で待ってるかなんて

お前にわかるか!?』


キャバ嬢なんて


酒のんで楽しく男と
飲んで、遊びだろ?




しゅんにはそう映るらしい。






ーアタシ楽しくなんかないー







毎日好きでもない男と


楽しくもない会話を



聞いて、人形みたいに



作った笑顔で偽りの女を



演じる。




嫌な客にだって、


嫌な顔見せずに
変なオヤジに触られる


コトだってある。
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