実話『それでも、アタシは生きる』~消えた記憶~
ぼうっとした頭で

アタシはぼんやり窓を見る。


「やっと、

目が冷めたのね・・・」


久しぶりに見る、


目に涙を浮かべた


懐かしい顔。




あぁ…、





アタシのお母さんだ。



それから毎日

アタシの病室にきた


親戚の人たち。


みんな嬉しそうな 



顔をしている。





「りり姉ちゃん、もうそんなことしちゃダメだよ」




そう言って


幼いいとこが、プーさんの


ぬいぐるみをくれた。



アタシはやけにその
ぬいぐるみが気に入って




にこにこしながら
抱き締めた。




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