私は大人?


「あっ、篤は取られたく無い訳ね。って言うか、何で私に寄ってくるかわからへんねんなぁ。」


はぁ、天然の怖さって…。


こんな奴やから友達やってるって言うことなんやけどね。


「平山篤弘は彼氏や無いし、私は好きやないから大丈夫!」


「そうなん!?彼氏や無いの?何で…?めっちゃカッコいいのに!」


驚いて言う那緒。


どこがカッコいいのかわからん!


すると…


「なぁ、紫苑、フルネームで呼ぶのんやめてくれへん?」


平山篤弘が言う。


なんて呼べって言うんよ?


私は絶対、親しくなりたくないんよ。


でも、とりあえず聞いておく。


「何て呼べば良いんよ?」


すると嬉しそうに…


「あっくんとか、篤弘とかあっくんとかあっくんとか…」


あっくんとしか言ってへんやん。


「んじゃ、平山で…」


と言うと、シクシク泣く真似をして言う。


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