好きだから・・・
「私なんかが、優也クンに話しかけたりしちゃいけないんです。」



「そんな風に自分を悪く言うな! 
オレは香恋だから好きになったんだから」



香恋の顔をじっと見る。



「でも・・・」



なにか言いたいけど言えなさそうな香恋。



「なに?」



「だってそうじゃないですか!
私はクラスの中ではあんまり目立つ方じゃないし、早川サンより可愛くないし、話も合わないんじゃないですか?」



香恋の言いたいことはなんとなく分かったけど、どうして早川が出てくる?



「香恋はどうして早川と自分を比らべるんだよ。
香恋は香恋だろ!」



「昨日聞こえたんですよ・・・」



香恋の大きな目から涙がホロっと出た。



昨日?



早川。



聞こえた?



一つ一つのワードを入れていく。



やっと分かった香恋の様子がおかしかったわけ。



「香恋は早川にやきもち妬いたの?」



「そ、そんなんじゃ・・・」



少し焦り気味の香恋。



「おいで。」



両手を広げて、愛しい香恋を包み込む。


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