好きだから・・・
あんまり知ってるヤツはいない・・・



オレの母さんはオレが十歳のときに交通事故で亡くなった。



本当はオレが事故に合うはずだったのに・・・



母さんがオレをかばって、オレは助かった。



「別に、隠してたわけじゃないんだ・・・」



「ごめんなさい。

何も知らなくて・・・」



本当に悪いことを聞いたって顔してる。



「いいんだよ。

オレさぁあんまり愛情とかってよく分かんないんだ・・・」



空を見あがる。



ギュっと香恋がオレを抱きしめた。



「私、優也クンの支えになれるか分かりませんけど・・・

私ならいつでも優也クンのそばにいます。

お弁当だって毎日作りますから・・・」



オレのために泣いてくれる香恋。



「ありがとう・・・」



初めてオレは家族以外の前で泣いた。



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