好きだから・・・
母さんだ・・・



香恋にピアノを教えていたんだ・・・



「どうしたんですか?」



「母さんだ・・・

香恋のピアノの先生オレの母さんだ。」



「知ってました。」



「はっ!?」



「私、知っていたんです・・・

優也クンのお母さんがピアノの先生だったこと」



「なんで黙った?」



なんで?



知っていたなら教えてくれればいいのに・・・



「気付いて欲しかった。

私からじゃなくてちゃんと優也クンから・・・」



「いつから知っていたの?

出会ったときから?」



強い口調で言ってしまった・・・



「ち、違います。

優也クンのお母さんが亡くなってるって聞いたときからです。

もしかしたらって・・・」



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