さよなら、私の好きな人。
「もう!大和捜したんだから!」

少し怒り気味で美術室の扉を乱暴に開けたのは、大和の彼女さんだった。

なんでよ。

神様の意地悪・・・。

今日ぐらいはせめて会いたくなかったよ。


大和は手が私の頭から離れると、彼女さんの方に行ってしまった。

待ってよ・・・。

待ってよ!!

なんて言えないけどね?


「悪い悪い。メールはちゃんとしたから。」

「見てないよ!」

「そっかそっか。ごめんね。」


そしてさっき私の頭を撫でてくれていた手で、彼女さんの頭を優しく撫でた。

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