さよなら、私の好きな人。
「これ渡したくてさ。」

そう言って大和はポケットから何かを取り出した。

そしてそれを私に差し出してきた。


私はそれを受け取って見てみると

小さなポケットサイズの額縁の中に絵が入っていた。


「え?これって大和が描いたの?」

大和は照れくさそうに頷いた。


わたしはそれを近くでじっと見た。


大和の描いた絵には

青空の草原の中に一人の女のが後ろ向きで立ってた。


「これは?」

私は女の子を指差しながら聞いた。


「優奈だよ。」

私は気付いたら泣いていた。

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