彩―IRODORI―
エチゴ先生が来てから、あたしは世界史の授業をまじめに聞くようになった。
一応、今はまだ世界史の先生が教えていて、エチゴ先生は後ろでメモを取って聞いているだけ。
眠くならないんだろうか、と思ったけど、理由が分かった。
クラスの女子が聞いてたけど、なんか日報を書かなくちゃいけないらしい。
だから気を抜けないんだとか。
あたしの場合は、あたしの席の斜め後ろにエチゴ先生が立っているから、どうも気になって居眠りするわけにいかなくなった。
だからノートをちゃんと取って、たまには先生の余談も書き留めておいた。
授業が終わると、相変わらずエチゴ先生はクラスメートに囲まれて、たわいもない会話に付き合わされる。
ホームルームでも顔を合わせ、世界史の授業でも顔を合わせ、それでもみんな物足りないみたいだ。
「カズヤ先生」
誰が言い出したのか、そう呼ぶようになった。
一応、今はまだ世界史の先生が教えていて、エチゴ先生は後ろでメモを取って聞いているだけ。
眠くならないんだろうか、と思ったけど、理由が分かった。
クラスの女子が聞いてたけど、なんか日報を書かなくちゃいけないらしい。
だから気を抜けないんだとか。
あたしの場合は、あたしの席の斜め後ろにエチゴ先生が立っているから、どうも気になって居眠りするわけにいかなくなった。
だからノートをちゃんと取って、たまには先生の余談も書き留めておいた。
授業が終わると、相変わらずエチゴ先生はクラスメートに囲まれて、たわいもない会話に付き合わされる。
ホームルームでも顔を合わせ、世界史の授業でも顔を合わせ、それでもみんな物足りないみたいだ。
「カズヤ先生」
誰が言い出したのか、そう呼ぶようになった。