彩―IRODORI―
「は、はい。どうぞ…」

なんだってあたしのノートなんかを…。
なんて思ったけど、ちょっと嬉しかった。
カズヤ先生が、あたしの名前を覚えてくれていた、ってことが。

あたしは取り繕うように、チャコのノートをまる写しした。
集中してないと、カズヤ先生のことを思い出してしまいそうだから。

やばい。

堕ちる…。
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