【続】strawberry tea


「…沢山出すって…何を出すの?」



嫌~な予感が…





『だから。
色気のある声を』


はぁあ!?!?!?





「何っで、そんな声出すって…!?」




蓮が、指で前方を指差した。




…………へ?





あたしは、そっと蓮の指から視線を動かしていく。






…あれれ。

人が少ない。



さっきまであんな居たのに………





あれれ?

道が狭い。




さっきまで大通りだったのに……








………………。



あたしの視線が、ピタリと止まった。






………………。




隣で、蓮が鼻で笑った気配がした。




を…を………!?!?







あたしは、冬だっていうのに汗が背中を伝わった気がした。






「あのぅ~…」

やっと口から出た声は、かすれていた。






『ん?』

余裕そうな、楽しそうな様子の蓮。





「ここ…って…」






あたし達の目の前に広がる光景。



…それは…………






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