【続】strawberry tea
『マジ?』
「マジですよっ!!」
そう言うと、先輩は
柔らかな笑顔を見せた。
『俺的には、
その方が嬉しいけど』
………っ。
前、蓮と喧嘩した時。
その喧嘩の原因はあたしが先輩と抱き合っていたから。
"離したら諦める"
そう言っていたから、
抱き合っていた。
しかし蓮に冷たくされ……
背中を押してくれたのは
先輩だった。
"守谷と仲直りしてこい。
俺のせいでごめんな"
そう言って頭を
深く下げた先輩。
"でも、俺はまだ海宝を諦められない。
まだこの先も海宝を好きだと思う。
でも…友達でいてほしい"
そう真剣に言った
先輩を見て……
あたしは笑える限り
笑ってみせたんだ。
"俺的には、
その方が嬉しいけど"
まだ…あたしの事…好きでいてくれてるんだよね?
何だか、辛い。
申し訳ない気持ちで…一杯。
『それでさ、』
先輩が話し始めた。
先輩は、程よく
制服を着くずしている。
両耳にバランスよく
ピアスをつけていて。
髪は緩いパーマが茶色で、赤紫のメッシュが所々入っている。
背も高いし、
手足も細長い。
先輩だって
モテるんだろうな。
それなのに……
あたしなんかでいいの?
『俺のバレーの試合あるんだ。バスケ終わった後なんだけど…』
バスケ終わった後?
それって…………
『よかったら見にきてくんないかな?』
………蓮のサッカーの
試合の時……