【続】strawberry tea


――

近くにあったファミレスに入った時には、もう9時半。



窓側の席に誘導されて、俺と冬嘉の向かいに亮が座った。






『にしても、お前、また格好良くなったんじゃねぇ!?』




…………。





「全く嬉しくないんだけど?」




俺は亮からの奢りのコーヒーを飲み、冬嘉はカプチーノを飲んだ。


(冬嘉もちゃっかり亮の奢り、だ)








『あはは♪
蓮の俺様は今も昔も健在なんだね!』


笑う冬嘉。






『いや、今はまだ昔よりはマシなんじゃねぇ!?
俺、毎日のようにパシられてたし。』





不満そうに口を尖らせる亮。


見た目はなかなか美形なのに、喋るとこんな奴。







『コイツさぁ、修学旅行のキャンプファイヤーで、俺の変わりに女子と踊れ、とか命令してきたし』




「はぁ!?
そしたらお前、"アイツ可愛いから良いよ~"とか言って、張り切ってただろ!?」




『言ってねぇし!
だったらお前らはあんな細道で何してた訳!?』






…おいおい。

急に昔話じゃなくなってるし。





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