【続】strawberry tea
『本当!?
そういうお客さん今多いのよ!!』
女の人は嬉しそうに言った。
………え?
女の人は蓮を知ってるんだ…
ま、この店の息子だもんね……
てか…蓮の髪型にしたいって言うお客さんが多いって?
蓮はそんな頻繁に店に居るのかな?
それが店の息子としては当たり前なの?
沢山の疑問が頭を埋め尽くす。
『じゃあ…名前、教えてくれる?』
女の人は優しげな笑顔をみせた。
……あれ…
やっぱり……
何かを感じた。
女の人の笑顔に。
そう思いつつも、あたしは名前を言う。
「海宝冬嘉です…」
『可愛い名前ね!』
すると女の人は軽くお辞儀をして、
『カットを担当する守谷遊です♪
どうぞ宜しくね、冬嘉ちゃん♪』
…………は?
時間が一瞬、止まったかと思った。
頭の思考回路が、壊れたかと思った。(それは元々じゃん?)
"守谷遊"
え…えっとぅ…(汗)
「あの…もしかして…蓮のお母さんでしょうか…?」
何だか少し失礼な言葉だったかもしれないのに、女の人はニコッと笑った。
『はい♪』
…………。