【続】strawberry tea


『ま、何でも良いけど。お前がどんな髪型にしようと、』


蓮はそこで一旦言葉を止めて、ニヤリと笑いあたしを見た。






『興味ねぇし?』


うっ………






「ウザいっ…」

『じゃあな』




蓮はそっけなく言うと、スタスタと去ってしまった。


チラリと鏡越しに蓮を見ると……





いつの間にかに居たお客さんの元へ行っていた。





お客さんは20代前半の可愛い女の人。


蓮は鏡の前に座った女の人にタオルをかけて微笑んだ。








…………。

何アレ。
何なの、アレ。







聞き取れないが、蓮が何かを言って女の人が笑うのが分かった。




女の人の顔は赤らんでいる。

蓮は優しく女の人に笑いかける。




2人は同世代に見えるくらい、蓮は大人びていた。







「…っ」

何見てんだろ、あたしってば。



あたしは鏡越しの蓮から視線を外した。







それでも、嫌でも残る頭の中の映像。


蓮と女の人が、楽しそうに笑っている。






「………」

いい…もういい。



もうやめよう。





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