【続】strawberry tea
あれは仕事。
だって無愛想にしてたらお客さんなんて来ない。
お客さんも、蓮がキラキラしてるから(まだ言ってる)、あんな顔赤いんだよ。
あたしがあたしに言い聞かせていると…
『冬嘉ちゃん!
カットするわよ?』
蓮ママ登場。
あ~緊張……
だって蓮と同じ髪型にする訳だし。
蓮ママに後で挨拶する訳だし。
やっぱりいくら何でも失礼だよね…?
カットしてもらった後に、『彼女でした』なんてさ。
どうしよう……
『今蓮がシャンプーしてる人もね、蓮の髪型と同じにしたいらしいのよ』
それを聞いた時…
あたしは頭がクラッとした気がした。
「…下さい」
『え?』
あたしの小さな低い声が聞き取れなかったのか、聞き返す蓮ママ。
「やっぱり同じ髪型にするの…やめて下さい!」
蓮ママのあたしの髪を触る手が止まる。
『…え…
どうしたの?』