【続】strawberry tea
「ごめんなさい…」
あたし、酷い事しちゃった……
蓮ママ、あんなに張り切ってたのに。
あたし…この後家なんか行けないよ。
挨拶なんて、できっこない…。
「す、すみませんでした…あのっ」
『良いのよ?』
蓮ママはニッコリと笑った。
蓮の優しい笑顔はママ譲りなんだ。
『そんなに謝らないで?このお店に来てくれただけで嬉しいから』
蓮ママは鏡越しのあたしに笑いかけた。
安心する。
蓮の笑顔そのまま。
『じゃあ違う髪型にしてみる?』
「あ~…えっと…」
と、その時。
『…あれぇっ!?』
驚いた声。
蓮ママが振り向く。
『あらっ!!』
そして、喜びに溢れた顔を見せた。
『冬嘉!?』
…………え?
あたしも振り向く。
そこには………
『どうして此処に居るの!?』
びっくりしたような表情の………
「こ、梢ちゃん!?」
梢ちゃんが居た。
『久しぶり~♪』
「だねっ!!」
『梢ちゃん久しぶりね~♪相変わらず綺麗だね~!!』
蓮ママは嬉しそうに笑った。
『冬嘉、髪切りにきたの?初めて?』
「う、うん!!
蓮の家が美容院なんて、つい最近知ってさ……」
『マジ!?
アイツってば話してなかったの!?』