壊れそうなほど胸が苦しくて



「虎さん、そろそろ行きましょう。」


「お、そうだな。」


ナガセに声を掛けられノートパソコンを準備する。


今日の午前中は取引先をうちの会社に招いて、今後の取引について話し合う会議がある。


先週のうちに仕上げたプレゼン資料もナガセがさっき修正してくれたので準備は万端だ。





「サクラ、いつまでも寝ぼけた顔してないで伝票整理しておけよ。」


ナガセはサクラが気付くように、
顔の前で少し手を振った後、
机の上に溜まった伝票をポンポンと叩いた。



『・・・・・・?』


「大丈夫だ。
俺も虎さんも昼には戻ってくるから。」


『・・・・!・・・・!!』



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