壊れそうなほど胸が苦しくて
――――――
「・・・それで終わった後は入会受付に長蛇の列が出来てたんだよ。
もうとにかく女性がいっぱいで場違いすぎたから俺はすぐ会場出たよ。」
「顔が引きつってる虎さんが目に浮かびますよ。
講師の先生には何て断ってきたんですか?」
「それなんだよ。
会場出る時、すごい名残惜しそうに俺に話し掛けてくるから、
“俺は作る側じゃなくて、
いつまでも見る側として花を楽しみたい”
ってそれっぽい事言って誤魔化した。
またそれで、
“感銘を受けた”的な事言ってたけど、
逃げるように帰ったよ。」
「ハハハ、虎さんらしいです。」