壊れそうなほど胸が苦しくて
「・・・・あ!
プロポーズの言葉思い出した!」
「ホント!?なになに!?!?」
「教えない。」
「え~~~~!」
「恥ずかしい。」
「“僕にお味噌汁を作って下さい”
ってベタベタなこと言ったの?」
「何でそんな昭和チックな言葉知ってるんだよ。
・・・・まぁそれに近いかも。」
「教えてよ~。」
「ちょっと耳貸して。」
「・・・うんうん・・・・。
へ~!!
でも夜ご飯にそれが出た事ってあんまり無いような・・・。」
「1年に1回しか作ってくれないから。」
「そうなの?気にしたことなかった・・・。
お父さんの誕生日?」
「ううん。結婚記念日。」
「!!!!」
「・・なんで夢香が照れるんだよ。」
「お母さん・・。
“お父さんのプロポーズなんて忘れた”
って言ってたくせに・・。」